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2007年1月のニュース:2007年1月は多忙のため、ご紹介したニュースはかなり少なくなっています。

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R 熱帯森林は土壌の栄養分に強く影響される(2007年1月11日、アメリカ イリノイ大)
イリノイ大学およびその他の機関の研究者がパナマ中部やエクアドル東部の低地及びコロンビア南部の高地の合わせて100ヘクタールにおよぶ森林において行った研究によると、熱帯森林中の木々の種別の分布は種子の散布パターンではなく、土壌中の栄養成分の分布によって大きな影響を受けており、また、従来は重要ではないと考えられていた栄養成分のなかにも木々の分布に無視できない影響を与えるものがあるとのことである。
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R太平洋やインド洋での窒素固定は大西洋以上(2007年1月10日、アメリカUW)
海洋に溶けた窒素ガスはそのままでは海洋生物は栄養として利用できないが、微生物による窒素固定という過程を経て硝酸塩等となると、海洋生物は窒素を栄養分として利用できるようになる。従来は海水中の鉄分の含量によって窒素固定は制限され、このため、風によってアフリカから運ばれる鉄分が豊富な大西洋で主に窒素固定が行われていると考えられていたが、ワシントン大学のDeutsch氏達が行った観測データやコンピュータモデルを用いた研究によれば、太平洋やインド洋においても、大西洋の2倍程度の窒素固定が行われているとのことである。なお、固定された窒素は最終的に太平洋やインド洋深部の低酸素環境で脱窒とよばれる過程により再び窒素ガスに変換されるが、Deutsch氏達が行った研究結果によれば、窒素固定と脱窒が行われる場所間の距離が従来考えられていた距離よりはるかに短いので、環境の変化に対し海洋の窒素収支のバランスの調整が従来の想定より素早く行われるかも知れないとのことである。
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Rヨーロッパは種多様性保全のための新しいプロジェクトDIVERSITYを開始(2007年1月9日、欧ESA)
現在、世界全体では土地利用の変化や公害などによって、1日あたり約100種の種が消滅するという従来にない速さで種の多様性が失われつつあるとのことだが、これに対し、ヨーロッパのESA(European Space Agency)は、UN Convention on Biological Diversity(UNCBD:1992年のリオ地球サミット)の2010年迄に現在の種多様性の減少を大幅に抑制するという活動をサポートするために、中央アメリカの珊瑚礁やマングローブ域のマッピング、Mesoamerican Biological Corridorと呼ばれる保護区の変化や海洋の水質の人工衛星によるモニタリング及びガラパゴス諸島からココス諸島への生物の移動の過程の調査を行うDIVERSITYと呼ばれるプロジェクトを開始した。
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R化石燃料の代替としてのバイオ燃料の有効性(2007年1月8日、アメリカMIT)
ガソリンの代替としてトウモロコシのカーネル(実)を原料としたバイオエタノールを使用すると石油の消費量は確実に減るが、トウモロコシの生産段階も含めた製造工程で必要な石油以外をも含む化石燃料のエネルギーは、精製されたエタノール自体が含むエネルギーより大であるとして、バイオエタノールを化石燃料の代替とすることについては疑問視する意見があり、物議を醸している。これに対し、アメリカのマサチューセッツ工科大学の大学院生がトウモロコシの製造・育成過程や途中経過物の輸送等を含むエタノール製造の全段階でのエネルギー消費及び温室効果ガスの排出を考えられる多くのケースについて計算して行った研究によると、純エタノール燃料はガソリンに対し30%エネルギーが少なく、化石燃料の代替としてトウモロコシのカーネルより製造したバイオエタノールが有効か無効かのバランスはほぼ拮抗しており、副産物を肥料として使用した場合の肥料製造産業におけるエネルギー消費減少やエタノール製造行程に含める事柄の範囲を変える等によって容易に変わるとのことである。なお、トウモロコシ生産の余剰副産物となっている茎や葉や、多年生で毎年植える必要がなく、どこにでも生育するため生育地から製造地への輸送コストを大幅に抑えることが可能なスイッチグラス(牧草)よりエタノールが製造できるようになれば、化石燃料に比べ大幅なエネルギーの節約になるとのことである。ただし、これらはセルロースが主体で、現在ではこれらの原料からのエタノールの商業生産は出来ない。
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R地球温暖化が魚類へ与える影響の生理的なメカニズム(2007年1月5日、独AWI)
地球温暖化がもたらす魚類の減少については、過去に統計のみに基づいた研究結果が報告されているが、ドイツのAlfred Wegener Institute for Polar and Marine Researchの研究者達は、北海南部に生息するゲンゲ類の魚(Zoarces viviparus:元の記事に写真有)を用いて水温の上昇がどのような生理的な変化を魚類に与えるかについての研究を行った。その結果によると、水温の上昇に伴い最初に生体の酸素供給能力が衰え、その後他の生化学的なストレス反応が現れ、最後に酸素供給能力が完全に停止し、死亡に至るとのことである。なお、動物は進化時にその生息環境によって環境変化に対する耐性が決められ、温度の季節変化が大きい北海に生息する魚類は、温度変化が少ない極地域に生息する魚類に比べ、広い温度範囲で生息できる。
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